奈々のお友達 テッちゃん! |
奈々のお友達のテッちゃんが先日(2001年5月6日)、亡くなりました。 テッちゃんは、奈々よりも少し年上のMIXの男の子です。 とてもおとなしい子で奈々が大好きで いつも奈々を見つけると嬉しそうに跳んで来ます。 おじいちゃまテッちゃんと、おばあちゃま奈々は、 13年もずーっと仲良しでした。 前日まで元気にお散歩をしていたのに・・・。 テッちゃんのママが、奈々を撫でながら 「奈々ちゃん、テツ、亡くなったんだよ!」と、泣き崩れました。 急の訃報に私も驚いて、 「えっ、嘘!」と言ったまま声になりませんでした。 |
急に痙攣を起こし、病院に連れて行ったけれど、何度も発作を起こし続け、 痙攣を抑える為のお注射も、老犬なので強すぎて そのまま天国に召されていったらしいです。 はっきりと原因は解らないけれど、解剖しても もうテッちゃんは戻ってくるわけではないので、しなかったと話していました。 お話を聞きながら、涙が溢れました。 苦しんでいるテッちゃんを見るのは、さぞお辛かったことでしょう。 お注射を打てば命も亡くなるかも知れないと言われても、 苦しみからの開放を拒否出来よう筈ないと言うのが現実。 わが身に置き換えて見ても、やはり同じ選択をせざる終えないと思いました。 急なことで心の整理が出来ず、 毎日、毎日泣きくれているとおっしゃるテッちゃんのママに、 何と言う言葉をかければよいのか・・・。 どんな言葉で慰めようと、今の言い知れぬ気持ちを 拭い去ることが出来ようはずありません。 「テツは、子供達が巣立っても、いつまでも私といてくれると思っていたから、 急なことで何も手につかないの。 自分でもこんな風になると思っていなかった。」と 憔悴しきっている姿を目の当たりにすると、とても心が震えます。 私もきっと同じように淋しさで押しつぶされて、 同じように夜も眠れず泣き暮れる日が続くのだろう。 そう思うとますます辛くなります。 「もう、ちゃんと埋葬もして、やるだけの事はしたのだから、 お母さんもそろそろしっかりして。」って、 主人にも、子供にも言われてるのよ。と 言いながら、奈々を撫でているテッちゃんのママ。 奈々も解るのか、哀しそうです。 「テッちゃん。幸せな一生だったと思うよ。いつも家族皆に愛されて。 お散歩の歩き方、ウキウキして可愛かったね。 奈々も私も淋しくてたまらない。 でも阿部さんが泣いてばかりいたら、 テッちゃん心配で天国に行けないかもしれないじゃない。 優しい子だったから・・・。少しずつ元気にならなくちゃ。しっかり。ねっ。」と ありきたりの事しか話せない自分がなんとも情けない。 命あるもの必ずやその命の絶える日が訪れてくる事、 頭の中で理解していても、 愛する犬との別れを冷静に受け止めれる人間がどれだけいるのだろうか・・・。と ふと思いました。 先日、「ペットロス症候群」の特集をニュースで取り上げていました。 「ペットロス症候群」とは、ペットを失った哀しみから立ち直れず、 虚脱感に襲われ、何も手につかずただ憔悴したままの日々が 永く続く状態のことをそう称するらしいです。 ペットを飼う人が増えてきている現代の心の病ともとられているみたいです。 人間でも動物でも、愛する対象を失った者が 必ずやその哀しみを感じ、辛い日々を過ごすのは、 感情のある動物なら、当然の心の動きだと思います。 しかし、それを乗り越えて次のステップに踏み出せるまでの時間は、 人それぞれだと思います。 切り替えがなかなか出来ずにいる人たちの事を、 ペットレス症候群に襲われている人達の心の痛みを 100パーセント理解している人、いるのだろうか。と 番組を見て感じました。 「弱い人間が、そうなるんじゃないの。」とか、 「そもそもペットを飼う人は、淋しいからでしょ。」とか 余りに心無い言葉を発する人たちに驚きを感じました。 どうして、他者の心の痛みを大きな暖かいまなざしで 見つめてあげる事が出来ないのでしょうか。 どうして一緒に泣いてあげれないのでしょうか。 100パーセント心の痛みを取り除いてあげれずとも、 一緒にその思いを感じ、泣いてあげることだけでも、私はしたい。 犬を飼う動機は、人それぞれだとは思うけれど、 私に限って言えば「淋しいから。」という理由は存在し得ない。 ただ単に「犬が好きで一緒に暮らしたいから。」に他ならない。 それにペットという言い方も余り好きではない。 奈々とムーミンは、ペットではなく、家族の一員。 なんかちょっと違うのだと、単にそう思いたい。 テッちゃんのママは、この頃元気になって 午後の奈々のお散歩の時、お見かけします。 ウォーキングを楽しんでいます。 「奈々ちゃん、元気? 頑張ってね。」と 立ち止まって奈々を撫でてくださいます。 犬談義に一緒に参加出来るまでになりました。 奈々もMoominも私たち家族も、 いつまでもいつまでもテッちゃんのこと忘れずにいますよ! お空からいつも見ていてね! テッちゃん! |