Baby Time 3


我が家流しつけの仕方 

・拾い食い、盗み食いはしない。
我が家では、テーブルの上の物、人間の食べ物に
手を出してはいけないことになっています。
奈々が3ヶ月の頃、私が朝食の前に先にお洗濯を干そうと、
テーブルの上にお皿を置いたまま2階に行きました。
お洗濯を干して戻ってくると、
お皿の中のとハムとブロッコリーがありません。
目玉焼きもお皿の端に来ています。
「あれ、まだ食べてないよね〜?」と不信に思っていると、
大きなステレオスピーカーの陰から奈々の可愛いお尻が見えています。
隠れたつもりなのでしょうけれど
「頭隠して尻隠さず」で丸見えです。
しかもブルブル震えています。奈々が食べたらしいのです。
いけないことだと解っていても誘惑に勝てなかったのでしょう。
子供らしくて、おかしくなりましたが、一応呼んで注意しました。
「おいで」と言われて、おずおずと「ごめんなさい。」と、
小さくなっている奈々もまた可愛かったです。
それからは、奈々はブロッコリーを茹でると飛んで来ます。
今では、人間の器からではなく、奈々の器で大好きなブロッコリーを
堂々と食べています。
犬は、小さい頃に食べた味を、生涯忘れないといいます。
(盗み食いの時のハムは、本によると犬にはいけないらしいので
可哀想ですがあげません。)

・お散歩の時、よその犬とすれ違う時、気にしない。吠えない。

・よその犬に吠えられても吠え返さない。

・飛びつかない。

大きいので、人間の方が倒れてしまう可能性があるので

・家具、電気コードなどを噛まない。
乳歯が生え変わる時は、歯が痒いらしく何でも噛みたがります。
犬の歯は骨を砕くくらい強いのでピアノや家具を
噛まれてしまうと後が残り困ります。
我が家では、奈々が噛んで良いものと悪いものを教えました。
奈々が噛んで良いのは大きなボーンの形をしたガムや奈々のおもちゃ。
大きなガムを何本も傍におき一日に1本全部なくなっていることもありました。
おもちゃ箱には、いつも新しいガムを入れておきました。
歯をテーブルの足に当てようとした時にすかさず、
「No、いけない。これは噛んじゃダメでしょ。
奈々が噛んで良いのはこれでしょ.。」と言って渡します。
奈々は,「No」という言葉ではっとし、歯を当てるのを止めます。
深く噛まれる前に、歯を当てた瞬間に声をかけます。
そのうち噛みたくなると自分で静かにおもちゃ箱の中から取り出して
無心に噛んでいます。
おもちゃ箱にない時は私をじーっと見て知らせます。
「ガムがないんですけど、くださいな。」と。
奈々は、自分で噛んで良いのか悪いのか考えて行動しているように見えました。
口を開けてピアノの足に歯を当てようとしても、
注意をする前に自分からはたと止めて、ガムを捜します。
何度も言わずとも家具を傷つけられることはありませんでした。

・飼い主はもちろん誰に体を触られても嫌がらない。
病院へ行った時に抵抗するようでは困りますからー。
奈々は、人なつこく誰に触られても嬉しそうでした。
私は、出来るだけ老若男女を問わず、いろいろな人と奈々を接触させ、
人間への信頼感を持たせようとしました。
人間はいつも撫でてくれて優しいと教えました。
「良いね〜。撫でてもらって。嬉しいね〜。」いつもそう言いました。
奈々は人間大好き犬になりました。
そしてお庭に遊びに来るお隣の猫(チンチラでレオちゃんと言う名前です。)にも、
鳥にも「皆、お友達。仲良しね。」と教えました。
奈々は、お庭に来る猫や鳥を追いかけ回すことはしません。
猫のレオちゃんが、日向ぼっこをしている奈々の前でのんびりと
笹の葉を食べている光景が、我が家のお庭で見られるようになりました。

・ブラシ、蒸しタオル、爪きり、ドライヤー、シャンプーなど嫌がらずにしてもらう。
いつも清潔でいるために必要な事です。 
どれも初めから嫌がらずに出来ました。
驚く事にお爪きりの時に、奈々が「クークー」と寝息を立てて寝てしまったのです。
驚きです。
前に飼っていた犬はお爪きりが大嫌いで、
それはそれは大変だったのにー。
こんな子が世の中にいるのでしょうか???

・お庭の花壇に入らない。(お花を噛んで採らない)

・花壇の穴掘りをしない。

奈々は、ご機嫌な時に穴堀りをしました。
花壇だとお花がだめになるので、掘って良い所を教えました。
犬ですもの! 穴掘りぐらいしたいんじゃないかと思ったのです。
穴掘りの場所はいつも同じ所にするようになりました。
私は掘った穴をせっせと埋める係りでした。

・お散歩の時、引っ張らない。(=脚即行進)
10歳の娘もリードを持ってお散歩が出来るようにーと教えました。
脚即行進が一番覚えるのに時間がかかりました。
4、5日マスターするのにかかった気がします。
こんなに大きいのに、娘は、奈々に引っ張られたりした事は一度もありません。
いつも相手の歩調に合わせて嬉しそうに歩く犬になっていました。
・・・・etc

犬は、一度覚えた事は終生忘れません。
最初にしつけていれば後は何も言わなくても守ってくれます。
犬のしつけは、その家庭によって違うと思います。
奈々と私たち家族がお互いに困らずに快適に暮らせればそれでBESTです。






奈々は、結局、犬の訓練所には預けませんでした。
大型犬だし、自分で躾れるか不安でしたので近所の訓練所に
4,5ヶ月になったらと予約をしていました。
でも、入る前に家庭犬としてのしつけが出来てしまい、
訓練士さんの「もう基本的な事は覚えているようですから、
後は、飛び越えるぐらいですかね〜。
訓練所に入っても同じ事を教えますから、お金の無駄ですよ。」と
いうアドバイスで止めにしました。
奈々は、「吠えろ」と「飛び越えろ」は出来ません。
でもこれは我が家には、必要のない訓練に他なりません。
我が家では、訓練所のような「命令口調」で指示を出しません。
どうも、あの「命令口調」は、私には、出来ないからです。
いつでも優しくはっきりと、私流の
視符(躾をする人の手振り、身振りで、
犬の視覚神経と感覚を刺激して、望む行動をさせる時の合図のこと)と
声符(犬の聴覚を刺激して行動をさせる時に使う用語のこと)
で指示を出します。
今では声で指示しなくても手の合図だけで出来ます。

犬の性格は、「血統三分、育て方七分で決まる。」と言われていますが、
こんなふうに我が家なりにしつけが出来たのは、
すべて奈々が素直でおりこうな子だったからだと思います。
我が家の場合、「血統九分、育て方一分」です。
私は、何の苦労もなく奈々を躾ましたから・・・。
大型犬だという事で心配していたのは、嘘のようです。
何の不都合もなくお部屋の中でいつも一緒に暮らせるのは、
私たち家族にとって、とても幸せなことです。
そして奈々にとっても幸せなことだと信じて止みません。

訓練士さんが言っていました。
「秋田犬は、頭が良く冷静沈着、思慮深いし、
その子の性格を良くつかんで躾れば、良い家庭犬になりますよ。
シェパードは、単純で訓練も入りやすく扱いやすいけれど、
秋田犬の方が、複雑で裏を返す考えも出来るから、
訓練もそれだけ大変だけれど、味があるよね。」と。
私は、大変な思いもなく、奈々とただ毎日楽しく暮らしながらマナーを教えただけです。
素人の私が苦労せずに躾られたのには訓練士さんも驚いていましたが
(私自身も不思議に思う事しきり)
それは、奈々自身が素晴らしく頭脳明晰かつ素直な子だったからに他なりません。
「奈々、ありがとう。奈々は,ほんとにおりこうさんね〜。」

秋田犬は、ほんとうに魅力的な犬です。
奥深い心の機微を大切にする日本人が作り上げた犬らしく
「凜とした美しさと渋さ」を兼ね備えています。
洋犬のような派手さはないけれど、
「はりつめたようなりりしさ」、「忍耐強さ」、
「一本気なまでの誠実さ」「穏やかで優しい心」・・・
 ほんとうに真摯なパートナーです。
そんな奈々を私たち家族は、愛して止みません。
 「世界中の犬の中で、奈々が一番!」です。
親ばかそのものです。(笑)


ガジガジ!
持ってあげるねっ♪
すやすや・・・
甥のあきとし君と脚即行進